埴谷雄高について

埴谷雄高

少し前の話なんですが、埴谷雄高『死霊』の構想ノートが発見されましたね。
asahi.com 埴谷雄高「死霊」の構想メモ見つかる
この内容は『群像』11月号に、本学教授の鹿島徹氏他の解題と解説、そして吉本隆明の評論とともに掲載されました。埴谷とコム・デ・ギャルソン論争を戦わせた吉本の評論はやはり読みどころ(ちなみに、『群像』は文芸・ジャーナリズム論系室でも読めるので、興味のある人は気軽にお立ち寄りを)。

群像 2007年 11月号 [雑誌]

群像 2007年 11月号 [雑誌]

またこの資料は、神奈川近代文学館でやっている「無限大の宇宙 埴谷雄高『死霊』展」の展示で見る事ができます。今年埴谷は没後10年ですが、最近でも例えば川上未映子さんなどの作家にも影響を強く与えています。文庫化も続々されているので、埴谷の「深刻な喜劇」とも言える世界に踊り込んでみるいい機会が来ているとも言えるでしょう。
死霊(1) (講談社文芸文庫)

死霊(1) (講談社文芸文庫)