再度のお知らせになりますが、11月24日(土)の16時から早稲田大学戸山キャンパス34号館452教室にて、翻訳者/評論家/英文学者/チェス・プロブレム作家である若島正さんを迎えた講演会を行います! 題して「ロリータの誘惑」。
ナボコフ『ロリータ』の新訳を出され(これがまた画期的な訳)、また『ロリータ、ロリータ、ロリータ』でナボコフの小説に潜む様々な謎や秘密を、あたかも蝶を追う青年のごとくに文献や映像を行き来しつつ披瀝されている若島さん。「二十世紀最良の小説」と大江健三郎も語る『ロリータ』の無数の仕掛けや言語の秘密について、直接話を聞けるよい機会になるでしょう。
(Timebook Town内の若島さんへのインタビュー「知のゆくえ」)
ちなみに、大江健三郎による『ロリータ』文庫本解説には
野心的で勤勉な小説家志望の若者に私は、小説勉強にこれ以上はないテクストとして、『ロリータ』をすすめてきた
とあり、この小説の構成の徹底性や言語感覚について触れています。『ロリータ』は実験小説的でありながら「実験小説」の枠に括れず、エロティックな小説でありながらやはりそれだけではない大きさと緻密さとヤバさを持った作品。ナボコフ本人曰く、「英語という言語との情事の記録」としての小説。創作志望の方にも勉強になるはず。ちなみに、もちろん学外の方も来聴自由・無料です。
若島正 経歴
1952年京都市生れ。京都大学大学院文学研究科教授。『乱視読者の帰還』で本格ミステリ大賞、『乱視読者の英米短篇講義』で読売文学賞を受賞。主な訳書にナボコフ『透明な対象』、『ディフェンス』、『ナボコフ短篇全集』(共訳)、リチャード・パワーズ『ガラテイア2.2』など。
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