イリヤ・カバコフ『世界図鑑』展

カバコフ展

少し間隔が空いてしまいましたが、世田谷美術館で開催中の「イリヤ・カバコフ『世界図鑑』−絵本と原画−」展を紹介します。イリヤ・カバコフはウクライナ出身で現ニューヨーク在住、インスタレーションで有名なアーティストですが、寡聞にして絵本を描いていたとは知りませんでした。画像で見る限り、なかなかよさげに思えます。以下は世田美のHPより引用。4月6日まで。

 本展では、1950年代から80年代にかけて、旧ソビエトで出版された絵本とその原画を展示いたします。子どもたちの日常生活のひとこまを描き出した本、身近なものから自然の不思議や人類の歴史を解き明かす本、近未来の空想科学絵本、私たちにもおなじみの童話、児童詩集などなど、子どもたちの出会う絵本の世界は万国共通といえるでしょう。
 イリヤ・カバコフ(1933− )は、現在ニューヨークに住み、国際的に高い評価を受けている現代美術家ですが、旧ソビエトドニエプロペトロフスク市(現ウクライナ)に生まれ、ソ連時代には、児童書の挿絵画家として生活をしていました。自由な芸術表現が許されない社会において、生活の資を得るために制作された絵本の仕事を、カバコフはこれまでずっと手許に保存し表にはだしませんでした。このたび、日本において、カバコフの知られざる絵本と原画の世界を世界初公開いたします。
 約100冊の絵本、およそ1000点に及ぶ原画は、生活、科学と産業、物語、詩など内容によってわけて展示されます。これらは、前期と後期でほぼ全点の展示替を行います。
 カバコフによるソ連の子どもたちの世界は、奇想天外で、ユーモラスで、時としてせつなく、またどこかなつかしい趣をもっています。子ども時代の想像力を働かせながら、そしてまたご家族でカバコフの『世界図鑑』をお楽しみいただければ幸いです。