ダグラス・サーク特集

「パーク アンド ラブホテル」などの作品を出しているぴあフィルムフェスティバル(PFF)では、7月19日(土)〜8月1日(金)までの期間中、特集上映で「ダグラス・サーク特集」を行うとのことです。貴重な機会ですのでぜひ。

ダグラス・サーク(ドイツ名:デトレフ・ジールク)
1897年ドイツ生まれ。舞台監督や脚本家を経て1930年代にウーファー撮影所の名監督として活躍するが、ナチを逃れてヨーロッパを抜けアメリカに渡る。さまざまな苦労の後、ハリウッドで映画監督としての名声を確立した50年代末、「悲しみは空の彼方に」の不倒の記録と言われた大ヒットを最後に忽然とヨーロッパに戻り、以後2度と長編映画をつくることはなかった伝説の映画監督。1987年没。視力を失った晩年の語りをダニエル・シュミット監督が「人生の幻影」('84)に記録した。
公開時のゴダールによる「愛する時と死する時」激賞は有名だが、その後60年代にフランスそしてイギリスで再評価が始まり、数々のロングインタビューが行われる。70年代には、ファスビンダーの熱狂で注目は更に高まる。近年はトッド・ヘインズフランソワ・オゾンはじめ、新世代監督がこぞってオマージュを捧げる存在となる。パリシネマテークでは2005年に2度目の回顧展が開催された。
日本では50年代のリアルタイムでの劇場公開以降、一部作品のビデオ&DVD発売と、シネクラブでの上映などで語り継がれてきたが、昨年、膨大な資料とともに7作品がDVDボックスとして発売され、インタビュー本「サーク・オン・サーク」の翻訳出版も実現したことで、更に注目が高まっている。

ダグラス・サーク コレクション 2 (初回限定生産) [DVD]

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サーク・オン・サーク (INFAS BOOKS―STUDIO VOICE‐boid Library (Vol.1))

サーク・オン・サーク (INFAS BOOKS―STUDIO VOICE‐boid Library (Vol.1))