作家の古井由吉さんが早稲田で講演会を行われるようです。
古井由吉講演会「書く 生きる」
日時:11月12日(月) 16時20分開演
開場:小野梓記念講堂(早稲田大学小野梓記念館地下1階)
主催:早稲田大学教育学部国語国文学会
古井由吉さんは1970年に『杳子』で芥川賞を受賞、その後『槿』『仮往生伝試文』『楽天記』『野川』『辻』などを書かれ、またロベルト・ムージル等の翻訳などもされています。「言葉」をめぐり、いまもっとも極限的な歩みを辿られている小説家の一人なのではないでしょうか。
はじめに言葉がありきというけど、いつもいつもはじめの言葉を待っている。言葉があって、それからはじまる、と考えている。充足した言葉があって、そこから現実がはじまる、とそう願うところだが、しかしまた言葉が尽きて表現が危機と恐怖とにもろにさらされた極限からはじめての言葉が出る、とも考えられる。いずれにしても、言葉から現実がはじまる。幻想といわれればそれまでだけど、この幻想が文学の本質でもあるんです。(『群像』2007年3月号「音声の回復と現代文学の可能性」[松浦寿輝との対談]より)
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